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スクラムネット メールマガジン

  • Date: Fri, 8 Feb 2013 18:00:00 +0900 (JST)

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メールマガジン スクラムネット No.9
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【配信元】福井県発達障害児者支援センター スクラム福井 

 平成25年もはや2月になりました。みなさまどのようにお過ごしでしょうか。
今年は花粉の量が多くなる予報。早めの対策で乗りきりたいところですね。
 それではメールマガジンスクラムネット、9回目のリレーエッセイは 福井
大学 子どものこころの発達研究センター 特命助教 八ツ賀千穂先生より
お送りさせていただきます。

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【リレーエッセイ第9回】
福井大学 子どものこころの発達研究センター
特命助教 八ツ賀千穂

 初めまして、八ツ賀と申します。九州は久留米大学において小児科医にな
って14年経ちますが、4年目から小児神経・小児心身症を専門としていまし
た。10年目の節目に、ロンドンの精神医学研究所(Institute of Psychiatry)
で児童精神医学を勉強し、現在は福井大学の子どものこころ発達研究セン
ターに所属しながら、附属病院の子どものこころ診療部で診療をさせて頂
いています。今回のエッセイでは、そのロンドンにおける医療システムを紹
介したいと思います。
 イギリスは日本と同じ国民皆保険のシステムですが、GP(General Practit
ioner:家庭医)に登録し、専門的な治療が必要であれば紹介してもらうという
制度になっています。GPを通せば医療費は基本無料、GPを通さなければ自
費診療です。このGP含めすべての医療機関やシステムを統括しているの
が、NHS(National Health Trust)という厚労省の医療保険部門のようなとこ
ろです。
 医療機関はNHSによりTier1~4という4段階に分けられます。
 Tier1はGPや地域の保健センター・学校の保健室などプライマリケアをす
る施設です。
 発達障害や児童の抑うつ・心身症など『子どものこころの問題』が疑われ
た際、Tier1でスクリーニングや簡単な相談が可能ですが、専門性が必要と
思われた場合、重症度によりTier2~3に紹介されます。Tier2は発症して1年
未満もしくは比較的軽症の場合、Tier3は発症して1年以上もしくは軽症とい
えない場合に紹介されます。Tier4は入院管理になり、Tier2~3では診療が難
しい場合に紹介になります。Tier2~4は地域の保健センターや病院が担当し
ますが、たいていの施設がTier1~2, Tier2~3, Tier3~4, Tier2~4と重なっている
ので、治療を受ける先が度々変わることはあまりありません。
 『子どものこころの問題』でTier2以降に紹介されると、一人の児につき2名
が担当することになります。大抵は保健師もしくはソーシャルワーカー+心
理士ですが、その2名が共に児や家族の状況を確認し、週1回のミーティン
グで治療計画の発表や経過報告をしながら心理療法などを行っていきます
。ミーティングには施設担当医師の参加は必須でNHS直属の専門家も入る
ことがあり、NHSが提示する治療ガイドラインから外れていないか確認が行
われます。改善が乏しければTier3となり、児の担当グループに医師が直接
加わり、内服処方などを行います。
 それぞれの患者さんに電子カルテがあり、診療内容だけでなく、家族に電
話をして伝えたことや学校・GPとのやりとりなどを細かく記載するように義務
づけられています。また、患者さんや家族から1か月以上連絡がなければ、
医療側から月を跨いで2回連絡し、それでも連絡がとれないもしくは返答が
ない場合は終診というとりきめもあります。

 以上のように、イギリスの医療はかなりシステマイズ化されており、医療を
受ける側も行う側も流れが分かりやすいという良い面があります。一方で、
日本のシステムは煩雑ではあるけれど、患者さん一人一人に柔軟に対応し
ているのではないかと感じます。

 ロンドンにいる間に日本が学べる点として感じたのは、治療ガイドラインの
普及と徹底、各機関の連携の在り方などでした。一昨年に設立された福井
大学子どものこころの発達研究センター・子どものこころ診療部では、その
ようなことに気を配りながら診療や研究を行っていきたいと思います。どうぞ
よろしくお願いします。

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【保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント】

続いてお送りするのは保育士のための事例で考える発達障害児へのワン
ポイントです。園でのいろいろな活動のなかで、保育士さんたちが気がかり
になることも多いと思います。具体的な支援法を身につけるために、さまざ
まな事例を学習して取り込んでいくことも大切です。以下事例を参考に、少
しでもお役にたてていただければと思います。

Q:年長クラスの男の子が、保育士から話しかけられても話を聞くことがで
きません。どのように対応をすればよいでしょうか。その男の子は、1対1で
話をすると聞くことができるのですが、集団の中では話を聞くことができず、
そわそわと落ち着きがありません。

A:まず、1対1でお話を聞くことと、集団の中でお話しを聞くことの違いにつ
いて考えて見ましょう。
 1対1でお話をするときには、先生とお子様の距離が短いので、先生に注
意を向けやすいものです。反対に、先生が集団に向かってお話をするとな
ると、先生とお子様の間の距離が長くなり、他のお友だちの姿やお部屋にあ
るさまざまな物が目に入りやすくなります。またお友達の声など、先生の声
以外の音も、耳に入りやすくなります。お子様が集団の中でお話を聞くこと
ができないのは、様々な刺激(目に見えるもの、耳に入ってくるものなど)が
、先生の話に注意を向けることを邪魔しているためかもしれません。
 お子様が集団の中でもお話を聞きやすくするためには、出来るだけ先生と
の距離が短いことが望まれます。例えば、先生が集団に向かってお話され
るときの立ち位置は、お子様に出来るだけ近くしてくださるとよいでしょう。座
席がある場合には、お子様の席を先生のそばに設定します。また集団に向
けてお話をしていて、お子様に伝わっていないご様子がみられましたら、直
接声をかけて(1対1のお話をする)理解を促してください。お話の意味がわ
からなくなると、ますます注意を向けることができなくなります。
 お話の前に、聞く姿勢をとることを促すことも有効です。「お話を始めます
。」「こっちを見てね。」のお声かけがあると、聞く準備が出来ます。
 また、お話は短い文でわかりやすく、必要なときには具体的な物や絵を見
せて話していただけますと、注意を向けやすくなります。
 お子様のご様子を見守りながら、いろいろな方法を試してみてください。
 
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【情報・話題提供】
NPO福井女性フォーラム 就労継続支援B型事業所 さくらハウス より機
関のご紹介がございます。

 「さくらハウス」は昨年4月に開設した福井県で初めての発達障害者のた
めの作業所です。利用者さんが作業をする中で、ソーシャルスキルを身に
つけて、就労できるような支援を行っています。ここで身につけるソーシャル
スキルとは、次のようなものです。
 1.無理することなくその人に合った進度で作業し、ゆっくりと作業能力を上
げる。
 2.不器用な方は、今まで体験してこなかった作業を体験し、筋肉の使い方
を身につける。
 3.集中力を養い、仕事の段取りをつかみ、見通しを持てる。
 4.周囲との適切なコミュニケーションが取れるようになる。仲間意識を持て
る。
 5.自分のやりたい仕事だけでなく、仕事の都合に合わせられるようになる。
 6.自分の障害の特徴を知り、どうしたら快適に過ごせるかの方法を知る。
 利用者さんの中には、引きこもりだった方、人と話ができない方、朝起きら
れない方、一人では行動できない方、精神症状が重く作業ができない方、
個室で作業したい方、1時間ほどしか作業ができない方などがいます。「さく
らハウス」では、一人ひとりに応じた支援を行うように配慮をしています。ス
タッフは利用者さんを受容し、少しの変化をも認め、何が必要か、また次に
何をめざせばよいのかを共に考え、その目標を目指せるように支援をしてい
ます。また、臨床心理士が常駐し、必要に応じてカウンセリングや呼吸法な
どのリラクゼーションを行っています。利用・見学希望者は電話でお問い合
わせください。
 場所は、福井市と春江町の間に位置し、九頭竜川沿いの二階建て民家で
、家庭的で安心して過ごせる場所となっています。
 アクセス:自動車だと芦原街道を福井から春江に向かい、天池橋を渡り切
った信号を左折して土手沿いの道を進み1キロ。えちぜん鉄道利だと中角駅
下車、徒歩9分。JR利用だと森田駅から2キロ(送迎あり)

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【セミナー・研修会などの案内】

それでは今年度開催予定のセミナー・研修会予定の情報についてお知らせ
いたします。

○NPO法人AOZORA福井特別講演会「目からウロコの特別じゃない特別支
援教育〜学習障害への理解と支援〜」 
主催:NPO法人AOZORA福井 
日時:平成25年2月11日(月) 13:30〜17:00 
場所:福井商工会議所ビルB1コンベンションホール
講師:中井昭夫先生(NPO法人AOZORA福井理事、子どものこころの発達
研究センター特命准教授)、河野俊寛先生(石川県立明和特別支援学校)
お問合わせは NPO法人AOZORA福井 まで 0776-51-6547 

○ちち☆ははサポートクラブ
スクラム福井では、発達障害のお子さんを育てられている親御さんたちの
集まりを定期的に開催いたしております。日ごろのお子さんの様子や子育
ての悩み、保育所や学校のことなどを語り合う場を提供し、親御さんの仲間
づくりのお手伝いができれば・・・と思っています。
主催:福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
3月13日(水):福井(県図書館)
3月14日(木):勝山(すこやか)
3月15日(金):敦賀(あいあい)
各会場とも10:00〜12:00までのお時間となります。
※詳しくは スクラム福井HP ちち☆ははサポートクラブ をごらんください。

○PECSレベル1ワークショップ(ベーシック) 
主催:ピラミッド教育コンサルタントオブジャパン(株)
日時:平成25年6月22日(土)・23日(日) 
場所:福井県中小企業産業大学校
講師:峯勇人(コンサルタント)
対象者:保護者や医師・教員など専門職者
基本料金:39000円
お問合わせは ピラミッド教育コンサルタントオブジャパン(株) まで
093-581-8985
※詳しくは スクラム福井HP 他機関研修のご案内 をごらんください。

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発行 福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
お問い合わせ info@scrum-fukui.com
ホームページ http://scrum-fukui.com/
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