バックナンバー
スクラムネット メールマガジン
- Date: Fri, 6 Apr 2018 18:00:01 +0900 (JST)
--------------------------------------------------------------------
メールマガジン スクラムネット No.71
--------------------------------------------------------------------
【配信元】福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
【もくじ】
1..... 発達障がいの事例で考えるワンポイント
2..... セミナー・研修会などの案内
3..... その他のお知らせ
◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆
新しい年度が始まりました。
さくらの季節は
心も和みますね。
メールマガジン スクラムネットでは
今後も
みなさまのお役に立てるよう
様々な情報を発信していきますよ。
それでは、
発達障がいの事例で考えるワンポイントです。
【発達障がいの事例で考えるワンポイント】
対人援助の基本は
自己理解と他者理解、そして
数々の事例から
実践例を学ぶことだと思います。
以下事例を参考に、
少しでも学びのお役に立てれば、と思います。
Q:小学生の母親です。
最近、TVなどで
発達障害について、よく耳にするようになり、
もしかして、家の子もそうかも・・・と
思うようになり悩んでいます。
発達障害について教えてください。
A:お子さんのどのような部分が気になられているのか、
この内容だけではよくわかりませんが、
発達障害についての情報が
以前に比べて増えているのは確かです。
以前の診断基準には、
3歳までに言葉が話せたら
自閉症とは言えないなどと言われた時期がありましたが、
今は言葉の遅れが「ある」「ない」に限らず、
本人に生活の中で、
以下のような特性が見受けられ、
本人に困り感がある場合、
または今後診断があるほうが
本人に困り感が強くならないために
発達障害の診断がつけられることになってきました。
発達障害については、
広汎性発達障害とか、
自閉症スペクトラムという呼ばれ方をしていますが、
どちらも知的な遅れを伴う明らかに自閉症と思われる方から、
この人自閉症?と思われるような
高機能の方まで
幅広く三つ組みの特性をお持ちの方々につく診断名で、
現在は「自閉症スペクトラム」と呼ばれることが
主流になっています。
先程、書かせていただいた三つ組みの特性について
ご説明させていただきます。
○コミュニケーション
言葉は理解していても
話相手の意図や
身振り等をうまく読み取りにくく、
そのため会話が出来ているようでかみ合わないことがある。
○社会性
社会意識が低い。
周りに合わせて行動する事や
マナーを守ることに意識が向きにくい。
○想像力
予定外のことや、
未知のことを想像する力が乏しい。
規則的・計画的な行動や、
自分に興味のあることにこだわり融通がきかない。
というようなことが診断の基準の一部にもなります。
彼らの学習スタイルとしては
1.
細部を一つ一つとらえるのは得意ですが
それを結びつけるのは得意ではありません。
2.
彼らの注意の向け方はとても狭くとても強いので、
細かな部分は良くわかりますが、
全体をつなげて見ることが難しいのです。
つまり、何が大事な情報なのかを
見極めることが難しいですし、
一度に複数のことを考えるのは苦手です。
3.
彼らは、実際に頭の中に画像を描くことで状況を理解し、
それを記憶しています。
一般的には言語で考えています。
また、
状況について考えたり記憶したりする時、
言葉やアイデア、概念を用います。
その結果
一般的には思考のスタイルに違いがでてきます。
絵はとても精密で、正確で詳細です。
視覚的に考えることの大きなメリットは
極めて詳細なイメージが得られることが、
自閉症の人の強みとしてあげられます。
○マイナス面は
絵を細部まで見ているので具体性は増しますが、
概念はつかみにくくなります。
○私たちが言語で考えるときに
言語は概念やアイデアを与えてくれます。
そのため、
私たちはある状況で学んだことを
他の状況や類似した状況に応用することができます。
これは言語が容易にしてくれますが
自閉症の人は得意ではありません。
(自閉症の人が見ている世界より)
ADHD(注意欠如多動症)という
診断を受ける方もおられます。
その特徴には3つのパターンがあります。
1.
「注意欠如」とは、
注意力と集中力に欠けることで、
特定のことに意識を向け(注意)
それを続ける(集中)ことが出来ません。
具体的には、
○直接話しかけても、聞いていないように見える。
○外からの刺激に反応して、簡単に注意がそれる。
○大切な約束を忘れてすっぽかしたり、
遅刻することがたびたびある。
などが挙げられます。
2.
「多動性」とは、
その字が表すように、動きが多いこと、
つまり、
じっとしていられないことを言います。
この特徴があると、
目で見たものや、聞こえてくる音など、
周りからの刺激に反応して、
つい身体が動いてしまうのです。
具体的には、
○手足をそわそわと動かしたり、
椅子の上でもじもじしたりすることがたびたびある。
○しゃべってはいけないところで
おしゃべりが止まらない。
などが挙げられます。
3.
「衝動性」とは、
私たちが何かをするときは、
強く意識しないまでも、
それをするとどうなるかを考えてから行います。
しかし、衝動性が強いと、
その「考える」ことがなかなかできません。
頭の中で考える前に行動してしまうのです。
行動の結果を考えていないので、
周囲が困るような行動をしてしまいがちです。
具体的には
○順番を待てないことがたびたびある。
○質問が終わる前にだしぬけに答えてしまうことがたびたびある。
などが挙げられます。
(ADHDのおともだちより)
他には、
LD(学習障害)という診断を受ける方もおられます。
言葉の通り、
学習に関する「聞く」・「書く」
「話す」・「読む」・「計算する」・「推論する」
これらの能力のうち、
一つまたは二つ以上について
なかなか身につけることが出来ないのです。
学習に必要な
・見たものを理解して記憶し、表す力
・聞いたものを理解して記憶し、表す力
・記憶にあるものをもとに考え、応用して使う力
これらの力をうまく使えないと、
「聞く」・「書く」
「話す」・「読む」・「計算する」・「推論する」ことへの、
いろいろな問題が起こってくるのです。
なので、
LDは小学校に入学して、
学習を始めてからわかることが多いようです。
(LDのおともだちより)
これらのことを考えながら、お子様の様子を見て下さい。
ただ、気になる!ではなく、
我が子のこどの部分について気になるのか?
学校の先生や、
かかりつけの主治医の先生、
そして各市町にも、相談できる機関は増えています。
勿論、スクラム福井でも相談はお受けしています。
不安を抱きながらの生活ならば、
一度最寄りの相談機関に、ご相談ください。
◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆
【セミナー・研修会などのご案内】
それでは
今後開催予定のセミナー・研修会予定の情報について
お知らせいたします。
○自閉症啓発セミナー2018
主催:福井県、スクラム福井
日程:平成30年4月7日(土) 10:00〜16:30
場所:福井県立図書館 多目的ホール
【午前の部】10:30〜12:00
講師:滝口 慎一郎 氏(福井大学病院)
【午後の部】13:00〜16:30
13:00〜 講師:松村 千里 氏(大野市児童デイ)
14:00〜 講師:坪川 美苗 氏(県特別支援教育センター)
15:00〜 講師:永井 弘明 氏(JDDネット福井)と、ご家族
参加費:無料(定員150名)
当日参加も大丈夫です。
※詳しくは
スクラム福井HP 研修のご案内
をごらんください。
○ちち☆ははサポートクラブ
スクラム福井では、
発達障害のお子さんを育てられている親御さんたちの集まりを
定期的に開催いたしております。
日ごろのお子さんの様子や子育ての悩み、
保育所や学校のことなどを語り合う場を提供し、
親御さんの仲間づくりのお手伝いができれば・・・
と思っています。
主催:福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
平成30年
5月16日(水):敦賀(あいあいプラザ)
5月17日(木):大野(結とぴあ)
5月25日(金):福井(福井市保健センター)
6月12日(火):あわら(あわら市保健センター)
6月22日(金):南越前(南条保健福祉センター)
7月6日(金):福井(福井市保健センター)
7月11日(水):敦賀(あいあいプラザ)
7月12日(木):勝山(すこやか)
9月7日(金):福井(福井市保健センター)
9月12日(水):敦賀(あいあいプラザ)
9月13日(木):大野(結とぴあ)
参加・ご利用時間は10:00〜12:00までのお時間となります。
(南越前会場のみ9:30〜11:30までのお時間予定です。)
※詳しい内容は詳細決まり次第
スクラム福井HP ちち☆ははサポートクラブ
に掲載する予定です。
◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆
【その他のお知らせ】
○「就コミュ」のご案内
就コミュ! は
インターネット上で
職場でのさわやかなコミュニケーションのポイントを
遊びながら学ぶサイトです。
国立青少年教育振興機構「子どもゆめ基金助成活動」の
助成を受けて
日本設備管理学会 就労支援技術研究会にて
開発されたサイトです。
ゲームの主人公の立場で、
就職活動や職場でのコミュニケーションを疑似体験できます。
どのような話し方が相手に好印象を与えるか、
考えながらチャレンジしてみましょう。
就コミュのサイトは
http://www.syucom.org/ をごらんください。
◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆
-------------------------------------------------------------
発行 福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
お問い合わせ info@scrum-fukui.com
ホームページ http://scrum-fukui.com/
-------------------------------------------------------------
================================================================
■本メールマガジンは、ふくいナビメルマガ発行機能を利用しています。
http://www.fukui-navi.gr.jp/
■購読の解除は、以下のURLからお願い致します。
http://www.fukui-navi.gr.jp/mm_detail.php?ml=scrum-fukui
================================================================