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スクラムネット メールマガジン
- Date: Fri, 26 Aug 2022 18:00:00 +0900 (JST)
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メールマガジン スクラムネット No.121
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【配信元】福井県発達障がい児者支援センター スクラム福井
【もくじ】
1..... 発達障がいの事例で考えるワンポイント
2..... 新型コロナウイルスに関する情報
3..... セミナー・研修会などの案内
4..... その他のお知らせ
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みなさまこんにちは
今年の暑さは格別でしたが、
朝晩は涼しくなり
少しずつ過ごしやすくなってきましたね
それでは、
発達障がいの事例で考えるワンポイントです。
【発達障がいの事例で考えるワンポイント】
対人援助の基本は
自己理解と他者理解、そして
数々の事例から
実践を学ぶことだと思います。
以下事例を参考に、
少しでも学びのお役に立てれば、と思います。
「氷山モデルの考え方について」
Q: 小学校の教員をしています。
今年度、
初めて特別支援学級の担任になりました。
経験不足ということもあり、
研修会等に参加して研鑽を積んでいます。
そんな中、
先日参加した発達障がいのある方への支援に関する研修会で
「氷山モデル」の考え方に触れていました。
詳しく知りたいので教えてください。
A: 「氷山モデル」の考え方は現在、
いろいろな領域で利用されています。
基本的には
「全体の9割以上が水面下にあって
目に見えるのはわずか1割=氷山の一角」
という氷山の姿に例える形で、
「目に見えて認識できる課題には、
目に見えない膨大な原因・理由が存在する」
として、
その原因・理由の方から
課題解決のためのアプローチを検討しようという考え方です。
この考え方を、
自閉症等の障がい特性を理解して
支援を考える際に応用しますと、
「課題となる行動のみを捉えるのでなく、
水面下にある行動の原因や理由を分析し、
そこを根拠に支援方法を検討しよう」
ということになります。
また、
この考え方には同時に、
氷山の一角である
「目に見える課題となる行動」
だけを削り取っても、
氷山の大部分である
水面下の部分を溶かさないことには、
また別の氷が浮き上がる=別の気になる行動が起こる
だけで根本的な解決にはならない、
というメッセージも含まれていると思います。
さて、
実際にこの考え方を用いて
支援方法を検討する際には、
水面下の部分に相当する
「ご本人の特性」
「課題となる行動が起こった時の
周りの人・物・状況(環境要因)」
に分けて記載していきます
(必ずしも正解である必要はありませんので、思いつく限り)。
そうすると、
自ずと支援方法が導き出されるかと思います。
あとは、
その支援を実践していただき、
うまくいかなければ別の点を挙げていく
といった繰り返しで支援方法を探り、
うまくいった支援方法を次の学年やライフステージに引き継いでいく、
といった流れになっていきます。
(なお、ご本人の特性を捉える際に迷われる場合にはぜひ、
“発達障がい児者福井県方式支援ツール
「子育てファイルふくいっ子」“をご活用ください)。
ご本人に特性があるだけでは
課題となる行動は起こりません。
そこには必ずご本人が苦手とする環境要因があるはずです。
この二つのことが合わさった時に、
ご本人は
激しい混乱・強いストレス・極度の不安の状態
となり、
やむを得ず周囲の人に課題だと捉えられる行動に至るわけです。
このことからも、
本当に困っているのはご本人で、
課題となる行動は
ご本人からの切実なSOS
だということが分かっていただけることと思います。
この「氷山モデル」の考え方は
障害福祉分野では割と普及しているものですが、
最近では教育分野の
先生方にも理解をしていただき、
とても助かっております。
文章では説明しきれない部分もありますので、
また分からない部分がありましたらご連絡ください。
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【新型コロナウイルスに関する情報】
※発達障害情報・支援センターには、
発達障がい等のある方や、
そのご家族向けの
予防・拡大防止のために作成された
チラシがありますので、
ご参考ください。
発達障害情報・支援センター HP
http://www.rehab.go.jp/ddis/
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【セミナー・研修会などのご案内】
それでは
今後開催予定のセミナー・研修会予定の情報について
お知らせいたします。
○福井市児童発達支援センター機能強化事業
ファミリーワークショップ
主催:子ども発達支援センターフレンズあすわ
日時:2022年9月10日(土)13:30〜15:00
テーマ:「幼児の言葉の発達を促すには」
〜かかわりと対応〜
会議システム:Webex Meetings
申込み締め切り:9月6日(火)
詳しくはスクラム福井ホームページをご確認ください。
○オンライン(zoom)による支援者・保護者のための
障害児・者 性教育セミナーinふくい
主催:障がい児・者の「性」を学ぶ会《ゆいの会》
日時:2022年10月2日(日)13:30〜16:30
演題:考えてみよう!人権としての「性と生」
申込み締め切り:9月25日(日)
詳しくはスクラム福井ホームページをご確認ください。
○ちち☆ははサポートクラブ
スクラム福井では、
発達障がいのお子さんを育てられている親御さんたちの集まりを
定期的に開催いたしております。
日ごろのお子さんの様子や子育ての悩み、
保育所や学校のことなどを語り合う場を提供し、
親御さんの仲間づくりのお手伝いができれば・・・
と思っています。
主催:福井県発達障がい児者支援センター スクラム福井
令和4年度
9月13日(火):福井(福井市健康管理センター)
9月14日(水):嶺南(あいあいプラザ)
9月15日(木):奥越(結とぴあ)
参加・ご利用時間は、10:00〜12:00までのお時間となります。
※10月以降の予定につきましては、
調整中ですので、
決まり次第、HPに掲載する予定です。
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【その他のお知らせ】
○不登校、ひきこもりに関する情報
その他、不登校、ひきこもりに関する情報は、
スクラム福井のHPにある、
ひきこもり支援についての
ページより閲覧ができます。
また、
以下のリンク先からも
直接閲覧ができます。
福井県 ひきこもり・不登校支援 情報サイト
(福井県HP)
https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/soudansyo/hikikomori/hikikomorijyouhousite.html
〇「自閉症スペクトラム症」の臨床研究にご協力いただけませんか?
研究協力者募集
主催:福井大学 子どものこころの発達研究センター
福井大学子どものこころの発達研究センターでは、
発達障がいの診断・治療・支援のための研究を進めています。
いま当部門では、
自閉スペクトラム症の栄養療法確立を目指した
研究にご協力いただけるお子さんを募集しています。
詳しくはスクラム福井ホームページをご覧ください
〇「かおテレビ研究」への参加のお願い
主催:福井大学教育学部
顔テレビは、
人の顔や模様などの映像(2分間)
のどこをみているかを測定することで、
社会性を客観的に測定するモニターです。
この研究で、
「社会性の発達」に関連する事柄を明らかにできると考えています。
詳しくはスクラム福井ホームページをご覧ください。
〇「視線計測研究」への参加のお願い
主催:福井大学教育学部
人や人の顔などの社会的情報への注目には、
様々な要因が関連していることがわかっています。
しかし、
まだその詳細は分かっていません。
本研究は、
社会的情報の注目に関連する要因を
明らかにすることを目的としています。
詳しくはスクラム福井ホームページをご覧ください。
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発行 福井県発達障がい児者支援センター スクラム福井
お問い合わせ info@scrum-fukui.com
ホームページ http://scrum-fukui.com/
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