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メールマガジン　スクラムネット　No.152
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【配信元】福井県発達障がい児者支援センター　スクラム福井　

【もくじ】

1.....　 発達障がいの事例で考えるワンポイント

2.....　 セミナー・研修会などの案内

3.....　 発達障害情報・支援センターについて

4.....　その他のお知らせ


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みなさまこんにちは！
天気が良い日も増えてきて、
暖かい春の日差しを感じるようになりました。
桜の開花が楽しみですね。


【発達障がいの事例で考えるワンポイント】
対人援助の基本は、自己理解と他者理解、
そして様々な事例から実践を学ぶことだと考えます。


「子どもへの効果的な伝え方について」

Q：
小学校6年生男児の親御様からのご相談です。
AD／HDと診断されています。
思春期の子どもに色々と伝えても
反抗的になり無視されるため、指示が通らず、
子育てにどう対処すればよいのか分かりません。
今後、子どもにどのように伝えるのが良いか、
何か良い方法があれば教えていただけますか。

A：
思春期のお子さんへの伝え方は難しいものです。
AD／HDのお子さんの場合、
コミュニケーションにおける困りごとを
抱えている親御様は多くいらっしゃいます。
まずは、お子さんへの効果的な伝え方をその特性に合わせ、
具体的な対策を見出すことが大切です。
対策の一つとして、
メラビアンの法則を活用する方法がございます。

メラビアンの法則を活かすことで、
親からお子さんに安心感を与え、
信頼関係を築くことが可能になります。
「何を伝えるか」だけでなく
「どのように伝えるか」が重要となります。

メラビアンの法則とは、コミュニケーションにおいて、
相手が何を重視してメッセージを受け取るかを示した法則です。
この法則は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の
心理学名誉教授であったアルバート・メラビアン氏
によって提唱されました。
具体的には、以下のような割合で影響を与えるとされています。

・言語情報（話の内容） 　　 ：７％
・聴覚情報（声のトーンや話し方）　：３８％
・視覚情報（表情、しぐさ、見た目）：５５％

このように、言葉以外の要素が、
お子さんの印象や感情に大きく影響することを示唆しております。
また、親が落ち着いた声のトーンや表情で接することが大切であるため、
メラビアンの法則を参考にして非言語的な伝え方を工夫することで、
より効果的なコミュニケーションが可能となります。

以下、具体的な伝え方のポイントをご紹介いたします。

１．【言語情報（7％）：分かりやすい言葉で伝える】
・短くシンプルな言葉を用いる
　例：「AD／HDのお子さんは長い指示を理解するのが難しいことがあります。」
・要点をまとめた短いフレーズで伝える
　例：「今は宿題の時間です」→「10分後に宿題しましょう」→「宿題が済んだら遊びましょう」
・肯定的な表現を心がける
　例：「散らかさないで！」ではなく「元の場所に戻しましょう」
・お子さんの気持ちを言語化する
　例：「すごく悔しいね」「すごく怒っているね」とお子さんの感情を受け止め、自己理解を促します。

２．【聴覚情報（38％）：声のトーンや話し方を工夫する】
・落ち着いたトーンで話す
　AD／HDのお子さんは感情の起伏が激しいことがあるため、親が冷静さを保つことが大切です。
　例：叱る際も、「ダメ！」と強く言うのではなく、穏やかに「これは危険ですのでやめましょう」とお伝えします。
・ゆっくりはっきりと話す
　早口だと混乱しやすいため、区切りながら話すことが効果的です。
　例：「部屋を片付けてください」→「部屋を、少しずつ片付けましょう、一緒にやりましょう」
・声の強弱をつける
　注意を促すときは、少しトーンを変えるなどしてメリハリをつけると、より伝わりやすくなります。

３．【視覚情報（55％）：ジェスチャーや視覚支援を活用する】
・ジェスチャーを交えて伝える
・言葉だけでは理解しづらい場合、指差しや手の動きを用いると効果的です。
　例：「こちら」と言いながら、実際にその方向を指さす。
・イラストや写真を用いる
　文字だけでは伝わりにくい場合、絵や写真を使って視覚的な補助をすると理解が深まります。
　例：スケジュール表に「外出の支度」「遊び」「食事」「お風呂」のイラストを貼る。
　また、アナログ時計を掲示し、チェックリストやキッチンタイマーを活用することで、時間の感覚をつかみやすくなります。
　例：「あと5分で片付けるよ」と伝えながら、キッチンタイマーをセットする。

以上のポイントを踏まえ、
AD／HDのお子さんには、言葉だけでなく、
声のトーンや視覚的サポートを組み合わせることで、
より理解しやすい伝え方が可能となります。
つまり、短く、分かりやすく、肯定的な表現を心がけ、
落ち着いたトーンやジェスチャー、視覚支援を活用することで、
親子間のコミュニケーションがスムーズに進むと考えられます。

【 まとめ 】
例えば、疑問形の「○○できる？」ではなく、
「○○できたらいいね」といった肯定的な表現で
ストレートに伝えることが望ましいです。
また、メラビアンの法則を活かし、
非言語情報を大切にしながら、
お子さんに伝える際は、言葉だけでなく
声のトーンやジェスチャーを工夫することが、
より伝わりやすいコミュニケーションに繋がります。
お子さんの成長と発達を信じ、
慌てず、焦らず、諦めずに一歩ずつ進むことで、
子育てが上手く行くことを願っております。


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【セミナー・研修会などのご案内】
今後開催予定のセミナー・研修会の情報について
お知らせいたします。


〇自閉症啓発セミナー２０２５　

テーマ：「カサンドラ症候群との出会いとそれから」
日時：２０２５年４月５日（土） １０：００〜１１：３０
場所：地域交流プラザ６０７号室 （AOSSA6階）
定員：７０名　参加無料・先着順
締切：２０２５年３月２８日（金）
【お問い合わせ】福井市発達障がい相談支援事業所（NPO法人はるもにあ）
電話：０７７６−９７−５７３１

申し込みフォーム：
https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=DQSIkWdsW0yxEjajBLZtrQAAAAAAAAAAAAN__lbBJNNUQzVVTExFTFYzVTRORE1EVTlJUEdGRVMxRC4u

詳細はスクラム福井ホームページをご覧ください。
https://kjinkai.jp/facility/scrum-fukui/


〇令和6年度福井市支援者向け研修会オンデマンド配信

福井県発達障がい児者支援センタースクラム福井、
福井市障がい児者自立支援協議会が主催し、
福井県小児科医会、
福井市が共催で支援者向けの研修を行いました。

研修会の内容をオンデマンド配信しております。
ぜひご覧ください。

詳細は、福井市ホームページをご覧ください。
https://www.city.fukui.lg.jp/fukusi/sfukusi/sonota/p070821.html


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【発達障害情報・支援センターについて】
※発達障害情報・支援センターには、
発達障がい等のある方や、
そのご家族向けの
情報を掲載しておりますので
ご覧ください。

発達障害情報・支援センター　HP
http://www.rehab.go.jp/ddis/


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【その他のお知らせ】

○不登校、ひきこもりに関する情報
その他、不登校、ひきこもりに関する情報は、
以下のリンク先から
直接閲覧ができます。

福井県　ひきこもり・不登校支援　情報サイト
（福井県HP）
https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/soudansyo/hikikomori/hikikomorijyouhousite.html


〇「かおテレビ研究（視線計測研究）」への参加のお願い
主催：福井大学教育学部

かおテレビは、
人の顔や模様などの映像（2分間）
のどこをみているかを測定することで、
社会性を客観的に測定するモニターです。
この研究で、
「社会性の発達」に関連する事柄を明らかにできると考えています。

詳しくはスクラム福井ホームページをご覧ください。
https://kjinkai.jp/facility/scrum-fukui/


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発行　福井県発達障がい児者支援センター　スクラム福井
お問い合わせ　scrum@kjinkai.jp
ホームページ　http://scrum-fukui.com/
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