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スクラムネット メールマガジン
- Date: Wed, 30 Jul 2014 18:00:00 +0900 (JST)
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メールマガジン スクラムネット No.27
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【配信元】福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
【もくじ】
1..... リレーエッセイ
福井大学 高エネルギー医学研究センター
脳神経病態解析学部門
特命准教授 齋藤 大輔 先生 より
2..... 保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント
3..... 情報・話題提供
社会福祉法人あすなろ福祉会
セルプあすなろ より
4..... セミナー・研修会などの案内
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梅雨も明け、
お子さんの夏休みも本番ですね。
海水浴や
バーベキューなど
野外での楽しみが多いこの季節ですが、
手軽に楽しめるイベントといえば、
やはり
花火 でしょうか。
打ち上げ花火 や
ねずみ花火 など、
いろんな種類がありますが、
やはり
いくつになっても楽しめるのは
線香花火ですね。
線香花火を長持ちさせるには
ななめ下に45度の角度で持つと
長持ちするそうですよ。
ぜひお試しあれ。
それではメールマガジン スクラムネット、
27回目のリレーエッセイは
福井大学 高エネルギー医学研究センター
脳神経病態解析学部門
特命准教授 齋藤 大輔 先生 より
お送りさせていただきます。
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【リレーエッセイ】
福井大学 高エネルギー医学研究センター
脳神経病態解析学部門
特命准教授 齋藤 大輔
皆さま、初めまして。
福井大学の齋藤です。
高エネルギー医学研究センターというところで、
脳の働きを調べる研究を行っています。
5年ほど前に、
愛知県にある体や脳に関わる研究ばかりをしている、
生理学研究所という所から来ました。
福井大学では、
発達障害などの方々を対象とした脳画像研究において
世界的にトップレベルの研究を行っており、
こちらで研究をすることが出来て、
大変光栄に思っております。
さて、
私が専門としているのは、
脳機能イメージングという手法を用いた脳機能の研究です。
具体的には、
発達障害がある方の脳機能は、
定型発達者と較べてどう違うのか?
子どもの脳はどのようにして発達していくのか?
といったことを調べています。
この、
脳機能イメージングといわれる手法は、
主に磁気共鳴画像装置
(病院に置いてあるMRI装置)を用いて、
生きているヒトの体や脳の中身(形や機能)を
見ることが出来る方法です。
これまでに体の中を調べるのに用いられてきた
X線CTや
PET(ポジトロン断層法)とは異なり、
放射線被曝を起こすことがなく、
安全に体内や脳内を調べることが出来るようになっています。
そのため、
MRIは体に害がなく、
磁石の中に体を入れるだけなので
誰でも何回でも撮影することができるようになっています。
実際の研究では、
このMRI装置を使って
いろいろな作業中に
脳内の血流が増えた場所を探しています。
こうした、
脳の血流が増えた場所というのは、
その場所において
神経活動が起こったことを示しており、
いろいろな作業
(物事の認知や行動の処理)に
どの脳の場所が関わっているかを知ることが出来ます。
こうした脳機能イメージング手法を用いることで、
ヒトの脳の機能や構造を
画像として見ることができますので、
発達障害の方が
なぜそのような症状を引き起こしているのか?を
知ることができますし、
どのようにすれば治療に結びつけることが出来るか?ということを
理解することができます。
例えば、
福井大学で
これまでに明らかになった発達障害者を対象とした研究としては、
自閉症スペクトラム障害のひとでは、
他人と同じ物体を見ている状況において、
脳の右前頭葉の脳活動に
違いが見られることなどがあります。
また、
自分の顔を鏡などで見た場合にも
同じ右前頭葉の活動が、
定型発達者とは違うことが分かっています。
現在のところは、
発達障害がある方と
定型発達の方の脳活動のパターンが違うことが分かっただけの状況ですが、
今後、
この脳活動の違いをもとに
新たな治療・診断方法の開発を目指していきます。
また、
薬物療法や行動療法などの介入が
脳機能にどのような治療効果を与えたかについても、
MRIを用いた脳活動の評価で
判定することを目指しています。
このように
MRIを用いた脳研究は、
人体に悪影響を与えることなく
脳の機能を調べることが出来ます。
こうした研究に興味のある方は
是非、福井大学が行っております
脳機能イメージング研究にご協力下さい。
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【保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント】
続いてお送りするのは
保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイントです。
園でのいろいろな活動のなかで、
保育士さんたちが気がかりになることも多いと思います。
具体的な支援法を身につけるために、
さまざまな事例を学習して取り込んでいくことも大切です。
以下事例を参考に、少しでもお役にたてていただければと思います。
Q:年長のA君は
ADHDの診断のある子どもです。
中心となる症状は落ち着きのなさ(多動性)、
待つことができない(衝動性)など、
行動を自分でコントロールすることが苦手な部分と、
集中困難・気が散りやすい(不注意)という
集中力のコントロールのつまづきです。
こうした落ち着きのない子どもに虐待があることを
(体のあざなどで)保育士さんが気づいたとき
どうしたらよいでしょうか。
A:これらの症状、
あるいは子どもたちの示す言動は、
周囲にとって「迷惑ごと」と評価されやすく、
子どもは多くの叱られ体験、
失敗体験を積み重ねていることが多く、
保護者もわが子の対応、
しつけがなっていないからと
責められたり指摘されて、
その結果、
親自身もいらいらし、
子育てがうまくいかないことから、
叩いてしまったりという手が出てしまう行動が
多くなる場合があります。
こうした行為にさらされた子どもたちの
身体面・行動面・精神面にあらわれる症状は多彩ですが、
安心感が日々の日常で全く提供されないという心情にこそ、
注意を払う必要があります。
虐待を受けている子どもたちの心情は
次のようなものであると考えられています。
この世界のどこにも“安心できる居場所がない”という孤立感、
人間に対する信頼感の欠如、
自己表現が素直にできず、
感情や衝動のコントロールができない、
自分を生まれつきの悪い子・いけない子と認識している、
満たされない愛情欲求を持っていて、
人との距離が適切に取れず、
援助を求めない、
無力感、
次の予測ができないための
極度の不安・恐怖感
などです。
虐待を受けることにより、
こころもからだも傷つき、
取り返しのつかないことになるのです。
虐待は
疑った時点で、
児童相談所などへの通告が義務付けられています。
この場合も躊躇なく、
一刻も早く児童相談所に連絡するべきです。
また、
通告すると同時に、
園全体で支援検討会を開き、
たくさんの目で
あらためてA君の最近の様子について情報を集めます。
A君に対して、
生活全般のさまざまな場面での
きめ細やかな配慮・気配り・声かけなどは、
今からできることです。
あざを見つけたときに
「痛かったでしょう」とさすり、
いたわることもできます。
一方、
保護者自身追いつめられている場合もあります。
保護者自身が疲労困憊している場合や
DV(家庭内暴力)の被害を受けてる場合もあります。
それぞれの専門機関・連携機関とのネットワークを活かし、
虐待に気づいたらすぐに動くことが、
その子の人権を守り、
いずれは
保護者の人権も守ることにつながると思われます。
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【情報・話題提供】
社会福祉法人あすなろ福祉会
セルプあすなろ を紹介させていただきます。
社会福祉法人あすなろ福祉会セルプあすなろは
昭和55年6月1日に、
大野市では最初の精神薄弱者通所授産施設として
旧開成中学校校舎の一部を借用し
『障害者のはたらく場』を
定員25名で開所しました。
昭和57年4月に、
現在の所に移転新築して
定員を30名に増員し、
その後、
さらに利用者のニーズに合わせて
作業場・製材所・倉庫などの増改築を経て、
現在の建物となっています。
平成22年4月には、
障害者自立支援法に基づき
事業体系移行と同じくして
作業棟を新築し、
障害福祉サービス事業所として
多機能型『自立訓練(生活訓練):定員18名、
就労移行支援:定員12名、
就労継続支援B型:定員30名』で
新たな門出をしました。
平成26年5月現在、
68名の知的・精神障害の方が利用し、
また、
グループホーム2ヵ所(9名利用)、
日中一時支援事業を運営しております。
≪作業内容≫
木工家具加工、ダンボール加工、
妨害・防虫ネット加工、縫製作業
≪年間行事≫
お花見、スポーツ大会、
保護者同伴日帰り・一泊旅行、体力テスト
社会奉仕作業、地域交流事業、
クリスマスパーティー、成人を祝う会
≪毎月行う行事≫
ミュージックケア、調理、絵画、
散歩、就労支援プログラム講義
スポーツレクリエーション
これからも
障害者の方が『働く・くらす』に向けて、
社会的自立ができるよう
支援していこうと思います。
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【セミナー・研修会などの案内】
それでは
今後開催予定のセミナー・研修会予定の情報について
お知らせいたします。
○ちち☆ははサポートクラブ
スクラム福井では、
発達障害のお子さんを育てられている親御さんたちの集まりを
定期的に開催いたしております。
日ごろのお子さんの様子や子育ての悩み、
保育所や学校のことなどを語り合う場を提供し、
親御さんの仲間づくりのお手伝いができれば・・・
と思っています。
主催:福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
9月10日(水):福井(県立図書館)
9月11日(木):勝山(すこやか)
9月12日(金):敦賀(あいあい)
11月5日(水):福井(福井市保健センター)
11月6日(木):大野(スクラム奥越事務所)
11月7日(金):敦賀(あいあい)
平成27年
1月14日(水):福井(県立図書館)
1月15日(木):勝山(すこやか)
1月16日(金):敦賀(あいあい)
3月4日(水):福井(県立図書館)
3月5日(木):大野(スクラム奥越事務所)
3月6日(金):敦賀(あいあい)
各会場とも10:00〜12:00までのお時間となります。
(大野開催時のみ10:00〜16:30の
フリータイム制となっております)
※11月5日(水)の福井での会場が変更となりました。
当日は
福井市保健センター(福井市城東4丁目14-30)
での開催となりますので、
ご留意ください。
※詳しくは
スクラム福井HP ちち☆ははサポートクラブ
をごらんください。
○子どもの心の診療医 養成研修
昨年にスタートし、
多くの皆様から好評をいただいた
「子どもの心の診療医養成研修」を、
今年は、
さらに充実した内容で実施します。
≪症例を交えた講義1≫
ステップアップ研修として、今年新たに実施するものです。
昨年の基礎講座を受けられた方はもちろん、そうでない方も
受講できます。
【嶺北】
日時:平成26年8月2日(土) 18時〜20時
場所:福井県医師会館 5階大ホール
定員:130名
内容:
発達障害3例の経過より
乳児期、幼児期、学童期、青年期に現れる
さまざまな症状・特性その病態 及び
対応(療育対応・薬物治療) を
紹介します。
平谷こども発達クリニック 院長 平谷美智夫 先生
≪基礎講座≫
日時:平成26年8月9日(土) 18時〜21時
場所:福井県医師会館
内容:
講義1「学齢期の発達障害の気づきと育ちのフォロー」
福井大学医学部附属病院 講師 川谷 正男 先生
講義2「福井県の学齢期の支援システムについて」
福井県高校教育課 特別支援・発達障害児教育グループ
石田 由紀子 先生
定員:70名
≪基礎講座≫
日時:平成26年9月6日(土) 18時〜21時
場所:武生商工会議所
内容:
講義1「成人期の発達障害の診療のポイント」
福井大学子どものこころの発達研究センター
特命准教授 小坂 浩隆 先生
講義2「福井県の成人期の支援システムについて」
サニーワークホーム
定員:70名
主催 福井県、福井県医師会
9月以降の講義内容は、
順次お知らせいたします。
お問合わせは、福井県障害福祉課まで
TEL 0776-20-0634
○平成26年度子どもの心の診療医養成研修【公開講座】
主催:福井県・福井県医師会
日時:平成26年11月23日(土) 13:30〜16:00
場所:アオッサ8階県民ホール
講義1:
福井大学子どものこころの発達研究センター 教授 友田明美 先生
講義2:
浜松医科大学児童青年期精神医学講座 特任教授 杉山登志郎 先生
※「第41回日本脳科学会市民講座」との共同開催です
お問合わせは 福井県障害福祉課 もしくは 福井県医師会 まで
福井県障害福祉課0776-20-0634
福井県医師会0776-24-0387
※詳しくは
スクラム福井HP 他機関の研修会のご案内 のページ
をごらんください。
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発行 福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
お問い合わせ info@scrum-fukui.com
ホームページ http://scrum-fukui.com/
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