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スクラムネット メールマガジン
- Date: Fri, 13 Jan 2017 18:00:01 +0900 (JST)
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メールマガジン スクラムネット No.56
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【配信元】福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
【もくじ】
1..... リレーエッセイ
福井県健康福祉部子ども家庭課
岩壁 明美 課長 より
2..... 保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント
3..... セミナー・研修会などの案内
4..... その他のお知らせ
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遅ればせながら、
新年あけましておめでとうございます。
年が明けて、
はや半月が経とうとしています。
おかげさまで、
このメールマガジンも
今回で56回目。
着々と6年目が近づいてまいりました。
今年もより一層のご愛顧のほど
よろしくお願いいたします。
それではメールマガジン スクラムネット、
56回目のリレーエッセイは
福井県健康福祉部子ども家庭課
岩壁 明美 課長 より
お送りさせていただきます。
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【リレーエッセイ】
福井県健康福祉部子ども家庭課
課長 岩壁 明美
福井県では、県民の皆様が子どもを産み育てやすい地域社会を目指し、
様々な支援を行っています。
地域での取組みとしては、
例えば、保育・医療・看護・保健など、
子育てに関する資格のある方を子育てマイスターとして募集・登録し、
保護者の子育てに関する悩みや不安について
相談に応じる体制づくりをしています。
また、
保護者の方が冠婚葬祭への参加や
自身の病気などで子育ての手助けが必要な場合に、
シルバー人材センターやNPO法人などの事業者が
一時預かりなどを行う「すみずみ子育てサポート」を実施しています。
さらに、
子育て世帯への経済的支援として、
小学校就学前まで、
第3子以降の保育料や一時預かり、
病児デイケアの利用料を無料化する
「新ふくい3人っ子応援プロジェクト」を行っています。
今回は、
県が実施する様々な子育て支援のうち、
保育所等における「気になる子」
(発達障害などが原因で落ち着きがない、
集団活動ができないなどの気になる行動があり、
特別な配慮を必要とする児童)への
支援について紹介します。
県では、
就学前の子どもの発達に関して
専門的な知識および経験を有する「保育カウンセラー」を
市町に配置し、
保育所や幼稚園、認定こども園など(以下、保育所等といいます。)における
発達相談・支援体制の充実を図っています。
保育カウンセラーとは、
臨床心理士や臨床発達心理士などの資格や経験を有する方や、
子どもの発達に関する相談業務などに
5年以上の経験を有する方で、
市町長が任命した方をいいます。
保育カウンセラーが行う業務は主に、
1.「気になる子」の行動や特性、発達状況等を専門的に把握する。
2.「気になる子」に関する保育士または保護者等に専門的な助言・援助を行う。
3.保育所等の中で「気になる子」を支援する体制の構築を行う。
4.病院等の医療機関や母子保健関係、小学校等教育機関との連携・調整を行う。
となっています。
保育カウンセラーは、
支援対象の児童がいる保育所等を訪問し、
子どもの発達状況を正確に把握して、
言葉の発達の遅れた子や集団行動の苦手な子など、
その子の特性に応じた支援方法について
保育士や保護者などへの相談・援助を行っています。
さらに、
保育所等への支援として、
県が定める基準に該当する児童を保育する専任の職員を加配している市町に対し、人件費等の助成を行っています。
気になる子を保育する職員への支援を充実することにより、
児童に対する適切な指導を行うことができることから、
対象児童の健全な社会性の成長発達を促進することができます。
今般、保育現場において、
気になる子など配慮の必要な児童に係る保育の充実が求められていることから、
引き続き、保育の支援体制を充実させていきたいと考えています。
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【保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント】
続いてお送りするのは
保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイントです。
園でのいろいろな活動のなかで、
保育士さんたちが気がかりになることも多いと思います。
具体的な支援法を身につけるために、
さまざまな事例を学習して取り込んでいくことも大切です。
以下事例を参考に、少しでもお役にたてていただければと思います。
Q:発達障害の診断がある、年中の男の子です。
園での散歩中、
出会う人に大きな声で挨拶ができることはとてもよいのですが、
挨拶のあとに名前や年齢、誕生日、自宅の場所などを
必ず聞いたりします。
また、
園内でも来客の方に大きな声で挨拶をしたあと、
散歩のときと同じような質問を必ずします。
相手の方も子どもが聞くことなので、笑顔で答えてくれているのですが、
このままでよいのでしょうか?
何か対応した方がよいことがあれば教えてください。
A:大きな声で元気に挨拶ができていることはすばらしいですね。
挨拶で終わってくれればよいのですが、
そのあとの色んな質問をすることに対しては、
少し対応した方がよいかもしれませんね。
発達障害の診断があるお子さんですので、
相手との距離感や関係性を理解することが難しいのではないでしょうか。
その場合、
あまり細かく、「こういう場合は・・・」や
「こういう人には・・・」と
いろんな場面について説明しても
すべてを理解することが難しいと思うので、
簡単なルールをつくってみてはいかがでしょうか?
また設定するルールについては、
「〇〇や△△の場合は・・・」など、
1つのルールに2つの場面が入ってしまうと
理解することが難しくなったり、混乱してしまうことがあるので
1つずつの場面でのルールにしましょう。
[あいさつのルール]
☆散歩中に出会った人には・・・「おはようございます」、「こんにちは」
☆園にきたお客さんには・・・・「おはようございます」、「こんにちは」
子どもは大人同士のやりとりをよく見ていますので、
子どもの前で対応(挨拶)してみせるのもよいと思います。
来客の予定があるときは、
その場面を利用して、一緒に練習してもよいと思います。
「そんなことを聞かないの」という注意ではなく、
「こうしよう!」というルールを設定して、
できたら褒めてあげてほしいと思います。
ルールが守れるようになった段階で、
次のステップでもある、相手との距離感や関係性を伝え、
それについても実際にやってみせたり、
一緒に練習してみたりするとよいのではないでしょうか?
あとは、
もう確認されていると思いますが、
ご家族の方にも、普段の外出の際の様子や、
もしそういった場面があるのであれば、
どのように対応されているのかを聞いてみていただいて、
できるだけ同じようなかかわりができるとよいと思います。
大きな声で元気に挨拶ができていることは本当にすばらしいことですので、
そのお子さんの良さをのばしていけるような
かかわりや対応をお願いしたいと思います。
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【セミナー・研修会などのご案内】
それでは
今後開催予定のセミナー・研修会予定の情報について
お知らせいたします。
○ちち☆ははサポートクラブ
スクラム福井では、
発達障害のお子さんを育てられている親御さんたちの集まりを
定期的に開催いたしております。
日ごろのお子さんの様子や子育ての悩み、
保育所や学校のことなどを語り合う場を提供し、
親御さんの仲間づくりのお手伝いができれば・・・
と思っています。
主催:福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
平成29年
1月18日(水):坂井(霞の郷)
1月28日(土):小浜(小浜市サン・サンホーム)
3月8日(水):敦賀(あいあいプラザ)
3月9日(木):大野(結とぴあ)
3月10日(金):福井(福井市保健センター)
各会場とも10:00〜12:00までのお時間となります。
※詳しくは
スクラム福井HP ちち☆ははサポートクラブ
を、ごらんください。
○講演会「子ども虐待と脳科学」
主催:子どもの虹情報研修センター
日時:平成29年1月17日(火) 13:00-16:30
場所:子どもの虹情報研修センター(神奈川県横浜市)
講演:友田明美 先生
(福井大学子どものこころの発達研究センター)
対象:子どもの虐待防止に関心のある方
参加費:無料
定員:200名
※詳しくは
スクラム福井HP 他機関の研修会のご案内
をごらんください。
○なないろ公開講座
発達障がいのある子どもが"自立した大人"になるために
主催:越前市児童発達支援センターなないろ
日時:平成29年1月28日(土) 9:30-11:45
場所:越前市福祉健康センター多目的ホール
講師:津田明美 氏
(福井県こども療育センター次長)
講師:馬田知武 氏
(あこおる合同会社代表)
※詳しくは
スクラム福井HP 他機関の研修会のご案内
をごらんください。
○JDDnetセミナーin福井2017
主催:一般社団法人日本発達障害ネットワーク
日本発達障害ネットワーク福井
日時:平成29年2月12日(日) 10:00-16:30
場所:福井県立大学福井キャンパス交流センター講堂
定員:250人(先着順)
参加費:一般2500円、JDDnet団体2000円
締切:2月2日(木)
AM 講演「先を見すえた支援とは(仮)」
講師:井上雅彦 先生
(鳥取大学大学院教授)
PM 行政報告とシンポジウム
※くわしくはホームページ
http://jddnet.jp/event170212/
をごらんください
○メンタルヘルスの集い
第31回日本精神保健会議
主催:公益財団法人日本精神衛生会
日時:平成29年3月4日(土) 10:15-16:00
場所:有楽町朝日ホール(有楽町マリオン11F)
(東京都千代田区有楽町)
特別講演:「子どもの虐待と脳科学」
講師:友田 明美 先生
(福井大学子どものこころの発達研究センター)
フォーラム:「子どもをめぐるみんなの課題
〜虐待の連鎖を断ち切る〜」
参加費:無料(事前予約不要)
定員:600名
※詳しくは
スクラム福井HP 他機関の研修会のご案内
をごらんください。
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【その他のお知らせ】
○MRI検査の母とお子様の協力者を募集
福井大学子どものこころの発達研究センター
(福井大学医学部附属病院)では、
子育て中の『お母さん』か?
意図せす?とも発揮している『脳の働きの不思議』を
MRI検査で調へ?る脳科学研究への参加者を募集しています。
※詳しくは http://tomoda.me/resources/Youikunou_MRI_recruit.pdf を
ごらんください。
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発行 福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
お問い合わせ info@scrum-fukui.com
ホームページ http://scrum-fukui.com/
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