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スクラムネット メールマガジン
- Date: Fri, 24 Mar 2023 17:00:00 +0900 (JST)
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メールマガジン スクラムネット No.128
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【配信元】福井県発達障がい児者支援センター スクラム福井
【もくじ】
1..... 発達障がいの事例で考えるワンポイント
2..... 新型コロナウイルスに関する情報
3..... セミナー・研修会などの案内
4..... その他のお知らせ
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みなさま、こんにちは!
1日1日暖かくなり、春の訪れを感じる今日この頃ですね!
暖かくなるのはうれしいのですが、
スギ花粉も今年は例年以上に飛んでいるとのことです。
花粉症のある方もない方も季節の変わり目、
学校やお仕事でも変化の多い時期です。
体と心を大事にして、無理せず過ごしていけたらいいですね。
発達障がいの事例で考えるワンポイントのコーナーです。
【発達障がいの事例で考えるワンポイント】
対人援助の基本は
自己理解と他者理解、そして
数々の事例から
実践を学ぶことだと思います。
以下事例を参考に、
少しでも学びのお役に立てれば、と思います。
「ペアレントプログラムについて」
Q:年中児の親です。
行動に落ち着きがなく保育園の先生に相談したところ、
「叱るのでなく褒める対応を」と言われましたが、
これまでずっと叱ってばかり来たので、
具体的にどうしたら良いのか分かりません。
インターネットで調べていたら、
「ペアレントプログラム」という、
褒める子育てを学べそうな講座があると知りました。
どのようなものでしょうか?
A:「ペアレントプログラム(以下「ペアプロ」)」というのは、
厚生労働省が実施を推進している子育てに役立つプログラムです。
下記の3つのことを目標にしています。
(1) 親御さんがお子さんやご自身のことを「行動で捉える」
(2) お子さんを叱るのでなく良かった行動を「褒めて対応する」
(3)親御さんが「子育て仲間をみつける」
ペアプロのバリエーションは様々で、
1回の講座で終わるものから最大6回コースのものまであります。
その核となる考え方は、
「性格は変えられないけれど行動は変えられる。
悪い行動を指摘(叱責)するだけでは良い行動につながりにくい。
良い行動を褒めればその行動が良かったと分かって続けてくれる。
そして褒める子育ては親御さんもお子さんも元気にする」ということです。
ペアプロではこの考えを元に、
行動で捉えるコツや褒めることのできる良い行動の探し方を学んだり、
褒める練習等をしていきます。
参考までに、
ペアプロでお伝えしている行動で捉えるコツや
褒め方の一部を記載しておきますね。
[行動で捉えるコツ]
(1)「動詞(〜する)」が行動
×早起き(名詞)→〇朝6時までに起きる
×愛想がいい(形容詞)→〇誰にでも笑顔で挨拶する
(2)「〜しない」は行動でない
×野菜を食べない→〇お肉を食べる
×自分で着替えない→〇ズボンを出すと足を入れる
(3)曖昧でなく具体的に
×勉強する→〇漢字ドリルを2枚する
×清潔にする→〇帰宅後すぐに手を洗う
こういった「行動」を見つけられたら、
下記のような褒め方を試していきます。
続けていくと、
お子さんの行動が少しずつ変わっていくのを実感できるはずです。
[褒め方]
(1) 実況中継のように(今している具体的な行動を即座に)褒める
(2) 当たり前だと思っている
「いいところ(60%できていればOK)」を褒める
(3) 努力しているところ
(子どもなりにやろうとしているところ)を褒める
(4) ギリギリセーフ
(困っているところでも何とかやれているところ)を褒める
ペアプロは発達障がい等の診断の有無に関わらず、
全ての親御さんの子育てに役に立つものです。
受講できる地域が増えていくよう、
福井県も支援者向けの研修会等を継続して開催してきており、
年々、県内でもペアプロを開催している地域が
増えてきています。
ご紹介したペアプロの考え方である
「行動で捉えて良い行動を褒める」ことは、
もちろんお一人でも実践可能ですし、
親御さん同士で練習するとまた違った効果があるものです。
お住まいの地域でペアプロが開催された際には、
ぜひ参加を検討してみてくださいね。
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【新型コロナウイルスに関する情報】
※発達障害情報・支援センターには、
発達障がい等のある方や、
そのご家族向けの
予防・拡大防止のために作成された
チラシがありますので、
ご参考ください。
発達障害情報・支援センター HP
http://www.rehab.go.jp/ddis/
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【セミナー・研修会などのご案内】
今後開催予定のセミナー・研修会予定の情報について
お知らせいたします。
○令和5年度 自閉症啓発セミナー 発達障がい理解促進のための講演会
テーマ:発達障がいの当事者会・保護者会について
講師:福井県立大学教授 清水聡先生
日時:令和5年4月2日(日) 13:30〜15:00
形式:ZOOMによるオンライン講演
申込み締め切り:令和5年3月24日(金)
詳しくはスクラム福井ホームページをご覧ください。
○自閉症e-サービス@ふくい 2023年度プログラム
支援者向け、保護者向けセミナーが多数開催される予定です。
詳しくはスクラム福井ホームページをご覧ください。
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【その他のお知らせ】
○不登校、ひきこもりに関する情報
その他、不登校、ひきこもりに関する情報は、
以下のリンク先から
直接閲覧ができます。
福井県 ひきこもり・不登校支援 情報サイト
(福井県HP)
https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/soudansyo/hikikomori/hikikomorijyouhousite.html
〇「自閉症スペクトラム症」の臨床研究にご協力いただけませんか?
研究協力者募集
主催:福井大学 子どものこころの発達研究センター
福井大学子どものこころの発達研究センターでは、
発達障がいの診断・治療・支援のための研究を進めています。
いま当部門では、
自閉スペクトラム症の栄養療法確立を目指した
研究にご協力いただけるお子さんを募集しています。
詳しくはスクラム福井ホームページをご覧ください
〇「かおテレビ研究」への参加のお願い
主催:福井大学教育学部
顔テレビは、
人の顔や模様などの映像(2分間)
のどこをみているかを測定することで、
社会性を客観的に測定するモニターです。
この研究で、
「社会性の発達」に関連する事柄を明らかにできると考えています。
詳しくはスクラム福井ホームページをご覧ください。
〇「視線計測研究」への参加のお願い
主催:福井大学教育学部
人や人の顔などの社会的情報への注目には、
様々な要因が関連していることがわかっています。
しかし、
まだその詳細は分かっていません。
本研究は、
社会的情報の注目に関連する要因を
明らかにすることを目的としています。
詳しくはスクラム福井ホームページをご覧ください。
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発行 福井県発達障がい児者支援センター スクラム福井
お問い合わせ scrum@kjinkai.jp
ホームページ http://scrum-fukui.com/
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