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【経営をもっと楽しく】 ダイエイエコテック通信
- Date: Mon, 1 Jun 2009 10:00:00 +0900 (JST)
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【経営をもっと楽しく】 ダイエイエコテック通信 vol.6 2009/6/1
発行元: 株式会社ダイエイエコテック
( HPアドレス:http://www.daieiecotech.co.jp/ )
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皆さん、お早うございます。
先日、「トヨタ自動車がプリウス生産の為、2割増員」
というニュースが流れましたね。
新型プリウスの売れ行きが好調だからとのこと。
減産や社員削減は今でも各地で行われていますので、
そんな中のこのニュースは景気の底が見えたか?
とも思わせてくれます。
とは言っても自動車産業で好調なのはハイブリッド車と小型車で、
いずれも薄利の製品とも言われています。
今回の新型プリウスも価格が予想に反してぐんと下げられての販売で
そこが非常に大きな魅力になっているようです。
やはり低価格のものを皆が求めているということが
ありありと見えてきますね。
ところで牛乳も
低価格帯のものがこのところよく売れているようです。
店頭にも以前よりたくさん並んでいる気がします。
低価格帯の牛乳って?
それは脂肪分を抑えた成分調整牛乳のこと。(低カロリーです。)
景気低迷の中、牛乳の需要が低下してしまったことへの対応として、
脂肪分を抑え、価格も低い調整乳に生産をシフトし
売上確保を図ろうということのようです。
乳価の上昇が続いていることも影響しているようです。
低価格帯の商品を打ち出していくこと、
やはり、苦しい時期を乗り切って次につなげていく
一つの手段なんですね。
消費者としても内容を見つつ上手に選んでいきたいところです。
ちなみにわが家は牛乳好きが多くて、
味が薄めの調整牛乳は受け入れられませんでした。
別の手段で家計体力維持を考えたいと思います!
それではダイエイエコテック通信6月号をお届けします。
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1.経営がもっと楽しくなるプチ情報〔連載記事:2/7〕
−「マーケティング」 マーケティング環境の分析
2.もっと知りたい!特集記事〔連載記事:4/4〕
−上司の「報・連・相」 第4回 報・連・相を支える‘あるもの’
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1.経営がもっと楽しくなるプチ情報〔連載記事:2/7〕
−「マーケティング」 マーケティング環境の分析
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前回は“マーケティングとは”と題し、
マーケティングについて概観しました。
マーケティングとは、“売れるための活動”でしたね。
今回は“マーケティング環境の分析”についてです。
マーケティングの書籍によれば、
この段階ではマクロ分析(例:PEST分析)や
ミクロ分析(例:3C分析)を行うと書かれています。
何だか難しいのですが、
要はお客様を含む自社の経営環境がどのように変わるのかを推測するために、
政治や経済、技術や社会(例:人口)がどう変化するのかを明らかにすることです。
ある部品メーカーのA社長とお話をしていたときのこと、
「お客様は御社に何を望んでいるのですか?」(私)
「そりゃー、品質の高い製品ですよ」(A社長)
「品質の良い製品は当然のことだと思いますが、それ以外には何か?」(私)
「納期を守ることです」(A社長)
「・・・。お客様はどのような製品を作っており、誰に販売しているのですか?」(私)
「お客様は家電をつくっているメーカーで、顧客は消費者の方です」(A社長)
「ではその消費者の方は何を望んでいますか?高品質ですか、納期ですか」(私)
「・・・・・。」(A社長)
中小企業においてよくあるやり取りですが、
社長ですらこの状況ですから、
社員の方はそれ以下であることがほとんどです。
お客様が望んでいることと要求することとは別物です。
この二つを混同したまま経営を続けていると、
お客様は他社に魅力を感じるようになり、
注文数や売上はどんどん減り始めます。
ある自動車用シートの生地を作っている上場企業の担当者がこんなことを言っていました。
「僕たちは生地を作るメーカーですが、お客様(自動車会社)に提案する際は車両全体のコンセプトやデザインを含めた提案を行います。」
お客様が何を望んでいるのかはピンポイントではわからないものです。
なぜなら、お客様自身がクリアにイメージできていなかったり、
気が付いていないことが多いからです。
それでも、儲かりたい、異性にモテたい、健康でいたい、
時間を大切に使いたいなど、普遍的な願望は常にあるものです。
そこで政治や経済、技術や社会などがどのように変化するのかを分析し、
何が儲かるのか、何がモテるのか、何が体にいいのか、
何に時間を使いたいのかなどを明らかにするわけです。
でもこれが意外難しいのです。
そもそも分析時の情報の収集力には限界があるからです。
例えば、今のように景気が不安定な時期であれば、
優秀な経済アナリストでも1年後の景気をピタリと当てることは難しいでしょう。
安定した時期であっても、零細、中小企業には情報収集する術が少なく、
調査コストも背負いきれません。
そもそも100%正しい情報など、絶対にあり得ないものです。
世に溢れるマーケティングの書籍は、
こうした実情や原則を抜きに解説しているため、
マーケティングをやってみようと思った矢先にズッコケてしまします。
そこでお勧めなのが、日本経済新聞や地方紙を毎日継続して読むことです。
これならお手軽です。
でもただ読むだけでは効果はほとんどありません。
大切なのは、この記事を読んだお客様、ライバル会社、仕入先が
どう感じるのか、どのような行動を起こすのかを考えることです。
自社の製品・サービスにどう影響するのかを考えても良いでしょう。
この「読んで、考える」という、ちょっとした習慣が
情報収集力を高め、
マーケティングを支える大きな力となります。
例えば、商談時によく耳にする、「最近、景気はどうですか?」
「いやー、ぜんぜんです」「ボチボチですね」という会話。
これで終わってしまっていては、単なる社交辞令で、
情報収集の成果はゼロです。しかし、新聞を読んでいれば、
・「“○○社が減産緩和”という見出しを見ましたが、
御社も徐々に忙しくなるんじゃないんですか」
・「そうですね。でもまだピーク時の70%稼働ですから、
もっと忙しくならないと儲かりませんわ」
・「でも、小型車の注文が多いようですし、
今後増える見込みはあるんでしょ」
・「確かに注文は多いですが、小型車の製品はあんまり儲からなくて。。。
当社にとっては大型車の注文が多いようが儲かるんですが、
足元の注文数は一部の車両を除いてピーク時の4割程度です。
あっそうそう、○月から小型車の生産ラインを増やすので、
納期が厳しくなると思うけど大丈夫?」
こんな感じで会話が発展すれば、
市場の変化やお客様の業態、経営課題など、
マーケティングに必要な情報が意外と収集できるものです。
信頼関係があれば、「実は・・・」なんて話も。
営業パーソンの中には相手との話のネタに困らない方がいますが、
このような方の多くが、新聞やニュースをただ読むだけではなく、
読んでは考える、聞いては考えるということを習慣にしています。
読んでは考え、誰かと対話する
そしてまた読んでは考え、誰かと対話する
これを何度も繰り返すことで、
そして全社的に共有することで、
精度の高い情報が比較的簡単に、
しかも低コストで収集することができます。
BtoBの零細、中小企業にとって、
マーケティングの一番の要所は“マーケティング環境の分析”です。
そして最も大切にすべき情報源は新聞や日常のコミュニケーションです。
私も商売柄、お客様から
「何か儲かる話はありませんか?」
とよく聞かれますが、
このような会社ではもっと普段から情報収集をすべきです。
普段から「読んでは考え、誰かと対話する」という習慣を持つだけで、
役に立つ情報が自然と集まります。
PEST分析、3C分析、SWOT分析など、
分析方法にはいくつかありますが、
これらはフレームワーク(分析のための枠組み)であって、
一番の要所は情報の収集であり、情報量です。
「読んでは考え、誰かと対話する」
これを毎日実践していれば、
マーケティング戦略を立案・実践する際に
わざわざ外部に調査依頼をしなくても
有意な情報が手元にあることに気が付くはずです。
是非、今日から実践して下さい。
この効果は思っている以上に大きいというのが実践した人の感想です。
さて次回はマーケティングの第3弾、
「マーケティング目標の設定」です。
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2.もっと知りたい!特集記事〔連載記事:4/4〕
−上司の「報・連・相」 〜 第4回 報・連・相を支える‘あるもの’
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最終回の今回は、報・連・相を支えている’あるもの‘
について考えます。
報・連・相をするのにも、受けるのにも
記事で紹介した以外にもたくさんのスキルがありますが、
それらを生かすのも、ダメにするのも、
これがなくてはというもの…、
それは上司と部下との間の「信頼関係」です。
‘そりゃそうだろう’と思った方がほとんどだと思いますが、
やはりごく当然なものだけに、
常時意識し、具体的な行動として実践できているかと言うと
うなずけない方もいらっしゃるのでしょうか…。
報・連・相はこの連載でもお伝えしてきたように
必ず双方向に作用するものです。
(報告を受ける場合でも、その受け方によって
する側の対応に変化が生じてしまう etc)
その為、相手への心理的な思いが
意識的にも無意識にもその頻度や内容に影響してきます。
それ故に、
お互いの信頼関係をどれだけ築けているかで
報・連・相の質が変わってくるのです。
信頼関係という非常に重大なテーマについて語るのは
おこがましいことではありますが、
自らの経験から感じた、
‘手始めに’やれそうなことを挙げてみます。
≪信頼関係を築くために上司がするとよいこと≫
1)上司の方から動く(話す)
2)仕事以外の話題を大事にする
(上司自身の仕事以外の一面を見せる、
部下の仕事以外の一面にも関心を示す)
3)積極的傾聴を行う
それぞれ、
1)「(上司が)自分から動く」
2)「お互いが知り合う」
3)「(相手を)受け入れる」
と言い換えられます。
特に1)と3)は報・連・相向上のスキルとしても
紹介したものです。
そう、報・連・相を行うために不可欠な要素が、
信頼関係を築く際にも同じく欠かせないものなのです。
報・連・相を実践していくことが
(もちろん、想いを持って)、
互いの信頼関係を築く手立てにもなります。
“卵が先か…”のような議論になってしまいそうですが、
どちらも必要なのに違いはありません。
どちらも育んでいきたいですね。
連載当初の問いかけに戻りますが、
“報・連・相は何のためにあるのか…”
それはチームで何かを成し遂げ、
結果として相手の満足、達成感や報酬を得る為ですね。
企業に限らず世の中全てのチームに当てはまります。
(家族だって立派なチームです。)
互いの思いの行き違いが頻繁に起こるのが
世の常ではありますが、
それぞれのチーム内に
報・連・相という
コミュニケーション回路が作られれば
それが信頼関係となって
チームの一体感を作り、
よりいっそうチームを強くします。
少し話が大きくなりましたが、
報・連・相はそれだけ、
チームのポテンシャルに働きかける
媒体となるものです。
一朝一夕に作り上げられるものではないことは
皆さんこそが実感しておられることだと思いますが、
是非見直してみてください。
今回の連載が少しでもお役に立てば幸いです。
さて、次回からの連載テーマですが、
4月に環境大臣から発表された
「緑の経済と社会の変革」はご存知でしょうか?
策定前は俗に‘日本版グリーンニューディール’と
呼ばれていたものです。
概要や注目のポイントをご紹介していきます。
「経営をもっと楽しく」
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