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スクラムネット メールマガジン
- Date: Fri, 6 Jun 2014 18:00:01 +0900 (JST)
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メールマガジン スクラムネット No.25
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【配信元】福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
【もくじ】
1..... リレーエッセイ
大阪大学大学院連合小児発達学研究科福井校
福井大学子どものこころの発達研究センターAge2企画
福井大学附属病院こどものこころ診療部 臨床心理士
水島さかえ 先生 より
2..... 保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント
3..... 手記
ペンネーム
志望動機をきかれて戸惑ったママさんから・・・ 様 より
4..... セミナー・研修会などの案内
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6月に入ると梅雨の時期。
同時にカビの時期でもありますね。
カビの発生は
健康にも悪影響を及ぼします。
できる限り
日々の対策を
考えていきたいですね。
カビの防止には
「湿気の除去」
これが大切です。
天気の良い日は
こまめに窓を開け
換気をしましょう。
雨の日などは
除湿機を使って
湿気を取り去ります。
押し入れなどの
密閉された空間には
スノコをひいて空間を作ったり
除湿剤を置いたりして
事前に備えておきましょう。
梅雨は
7月後半まで
続きますので、
今のうちに
早めの対策を
心がけたいですね。
それではメールマガジン スクラムネット、
25回目のリレーエッセイは
大阪大学大学院連合小児発達学研究科福井校
福井大学子どものこころの発達研究センターAge2企画
福井大学附属病院こどものこころ診療部 臨床心理士
水島さかえ 先生 より
お送りさせていただきます。
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【リレーエッセイ】
大阪大学大学院連合小児発達学研究科福井校
福井大学子どものこころの発達研究センターAge2企画
福井大学附属病院こどものこころ診療部 臨床心理士
水島さかえ
みなさん、はじめまして。
福井大学
子どものこころの発達研究センター
Age2 企画の
水島さかえです。
2013年6月より、
福井大学附属病院子どものこころ診療部で
臨床心理士として
子どもとその家族との出会いを重ねております。
子どものこころの問題に対して
大人にセラピーやカウンセリングがあるように、
子ども用の心理療法として発展してきた
プレイセラピーが私の専門です。
プレイセラピーの歴史はまだ浅く、
欧米では
子どもの心理治療に用いられ、
日本では
療育の場面で発展してきたという経緯があり、
まだまだ
新しい分野と言えます。
プレイセラピーとの出会いは、
1998年の英国留学時代に遡りますが、
その前に
私がプレイセラピーを学ぶに至った経緯について
ご説明させていただきます。
「アートワークショップ活動を通して・・・・」
大学時代は
芸術学科で版画を専攻しておりましたが、
美術科教員と博物館学芸員の資格取得のため、
首都圏内の複数の美術館で
アートワークショップの教育スタッフとして
大学2年から25歳まで、
学校がお休みになる夏休み、
冬休み等の長期休み等を利用して
芸術普及活動を行っていました。
アートワークショップとは、
現役のアーティストから
作品の作成方法や刺激を受けた子どもたちが、
自分たちのイメージで作品を制作し、
最後に展覧会を行うというものです。
1日で終了する短期のものから、
1週間の長期ワークショップなど様々です。
教育スタッフは、
子どもとアーティストのやり取りをスムーズにする、
橋渡し的な役割を担っています。
アートワークショップの制作過程で、
子どもは様々なことを教えてくれます。
例えば、
ある小学校1年生の男の子は、
バスに乗って美術館にやってきましたが、
緊張し過ぎて
お金を払うのを忘れてしまっていると相談してきました。
既に
5日間のワークショップの三日目になっていました。
そこで、
その日の活動終了後に
バス停まで一緒に行き、
本人がバスに乗ってお金を払うところまで見届けました。
本人は
バスの中から満面の笑みで
ブイサインを出してきました。
次の日、
本人が
「僕は、バスに乗って
ちゃんとお金を払えるようになったよ」と、
嬉しそうに、
自信たっぷりに報告してくれました。
この男の子にとって、
アートワークショップは、
作品を作ること
プラス
世界を広げる体験の
連続だったのかもしれません。
また、ある時、
小学校3年生の男の子が
グループワークショップに参加しました。
3人が一つのグループになり
一緒に作業を行う中、
いつも
制服の様な服装で
余計なことは一言話さず、
黙々と作品を作り、
作業に関してもSOSを一切出さない
珍しい程
礼儀正しいような子でした。
5日間のワークショップを通して、
結局
その子は誰とも口をききませんでした。
4日目の終わりに、
その子のお母さんが
私に恐る恐る話しかけてきました。
「あの・・・うちの子は、自閉症なのです。」
更に、
「息子が昨日私に向かって、
お母さん、ご飯、って言ったのです」と
涙を流しました。
涙を流す程、
感動してしまう出来事だったと、
お母さんから説明を受けました。
普段
自己主張をほとんどせず、
母親を母親と思っているのかさえも
わからない状態とのことでした。
最終日に、
そのお子さんの家族全員が
作品の展示を見に来ました。
本人の作品紹介には、
誰よりも詳細な
図鑑風の説明書きが添えられていました。
家族に囲まれて少しだけ、
本人の表情が緩んでいるような気がしました。
この体験は、
私の人生に大きなインパクトを与えました。
アートワークショップを通じて、
子どもの声を聴く、
子どもの語りを受け止めるということ、
何も語らない場合でも、
そこでしっかりと子どもを捉える、
ということが
子どもの成長や発達に必要なのではないかと
考えるようになりました。
大学を卒業し、
一般企業に就職した後に
フランスの芸術大学に留学することになりました。
マルセイユ芸術大学の研究生時代に、
実験的に行われた
留学生と現地の学生の共同作業による
アートワークショップメンバーとなり
その時に
「生きるために芸術が必要な人」と、
「そうでない人」がいるのではないか、と
思うようになりました。
3週間
ギャラリーの中で
若手のアーティスト同士がぶつかりあう中で、
自分の平凡さを痛感したのです。
それと同時に、
作品を作る過程が、
何か特別な作用を個人に生じさせるという事に気づきました。
それは、
学生時代に行っていたアートワークショップの経験とも繋がりました。
「イギリスに行きなさい」
マルセイユ芸術大学時代の私の指導教官に
自分の率直な気持ちを相談しました。
すると、
「それは恐らく
アートセラピーと言うもので、
ここよりもイギリスの方がよいだろう、
イギリスに行きなさい」
と言われ、
その後、
イギリスに留学しました。
留学先の大学で
「子どもへの遊戯・芸術療法資格コース」に進学し、
更に
子どもへの心理介入に特化した
プレイセラピーのコースへ進みました。
美術教育分野から児童心理学へ進む人はあまりいないと思いますが、
今となってみると
全てが今の自分には必要だったのだと思います。
「今思う事」
これまで
多くの子どもたちとの出会いの中で、
大切なことは
全て彼らが教えてくれたと思っています。
発達の課題や、
家庭の機能が不全なために
心の中に安全感や安心感を得ずに成長している子どもなど、
それぞれに抱えているものが違います。
プレイセラピーは、
子どものこころの言語である遊びを用いて、
子どもの問題を把握し、
状態の改善へと繋げていきます。
臨床から得た知見から、
一歩踏み込んで
何故このような状態が生じているのか、
ということを考えるようにもなりました。
こころの問題を抱えている子どもと、
そうでない子どもの違いは、何か。
こころは、どこにあるのか。
幼児期に育てにくかった子どもが、
小学校高学年になると落ち着いてくるのはどうしてなのか。
愛着は、
人としての機能にどのような影響をあたえるのか。
臨床の中から、たくさんの解明すべき宿題を頂いております。
現在、
福井大学子どものこころの発達研究センターAge2企画では、
子どものこころの研究を
この春から
新たにスタートさせています。
対象は、
10歳から16歳までの健康な児童・生徒とその保護者様です。
研究は、
1.お子様と保護者様への質問紙、
2.心理検査(概ね2時間程度)、
3.唾液検査とMRI検査(概ね1時間半程度)を行う予定です。
※2.と3.は土日の実施となり、
謝金のご用意があります。
ご興味のある方は、
fukuikodomo@gmail.com
件名に
「子どものこころ研究参加希望」、
そして、
1.お名前、
2.お子様のお名前と年齢
とお書き添えの上、
研究担当者:水島さかえまで
ご連絡下さい。
皆様からのお問合せお待ちしております。
さいごに、
福井大学附属病院子どものこころ診療部では、
子どもの脳の専門家である友田明美教授を中心とした
子どものこころの問題を扱うスペシャリストによる
チーム診療を行っております。
お子様の発達の問題や、
行動などについて
不安を抱えておられる保護者の方のご相談をお受けしております。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
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【保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント】
続いてお送りするのは
保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイントです。
園でのいろいろな活動のなかで、
保育士さんたちが気がかりになることも多いと思います。
具体的な支援法を身につけるために、
さまざまな事例を学習して取り込んでいくことも大切です。
以下事例を参考に、少しでもお役にたてていただければと思います。
Q:5歳の男児です。
時計を見ることが得意で、
いつも時計を確認しています。
デジタルの時計のほうが好きらしく、
いつも保育士に「〇〇時になったら、お弁当だね・・・」とか、
「〇〇時になったら、お母さんお迎えに来る?」と
よく口にします。
お母さんは
「すぐに時間がわかるので、賢い子だ」と
喜んでおられますが、
最近、
約束の時間におうちの方が迎えに来られないと
機嫌が悪くなります。
5分遅れても約束の時間じゃないと怒り、
ついに先日は
10分遅れたためかとても不安になり、
お迎えが来ないと泣き出してしまいました。
お母さんは、困った子だねというばかりです・・・
今後、
保育園でどのようなお手伝いを勧めていくとよろしいのでしょうか?
A:時計が読めて
数字に強い
真面目なお子さんのようですね?
でも、
時間が遅れたり
予定通りにお迎えが来ないと
落ち着かないようですね?
きっちり屋さんなんでしょうが、
このままだと
どんどん
時間に縛られてしまうかもしれませんね。
あいまいなことを受け入れにくいお子さんのようです。
ものやパターンに
こだわりを持っておられるようにも感じられます。
ご家族の方とも、
相談しながら勧めなくてはいけませんが、
お迎えの時間を
”子供が待っているから・・・“と、
少しでも
早めに伝えていることが多いのですが、
お子さんにとっては、
少しでも早い時間に迎えに来てもらうことよりも、
いつも同じ時間、
もしくは、
他の方より多少お迎えが遅れても
ご家族が無理せずに迎えに来られる
確実な時間を、
お子さんにお伝えしてください。
そうすれば、
時間が来てもお迎えが来ないという不安が解消されます。
そして、
確実な時間に慣れてきたら、
少しずつ幅をつけていきましょう・・・
例えば「16時にお迎えに来ます・・・」ではなく、
「17時から17時10分の間に迎えに来ます」
というように、
1分でも、
2分でもいいので
幅をつけ、
その間
待てるように練習していきましょう。
また、
帰る時間だけではなく、
何をしたらお弁当が食べられるとか、
何と何をしたらお迎えの時間になる
というように、
時間の縛りばかりではなく、
活動の区切りも
スケジュールを使い
つけていけたらいいですね?
そうした些細な積み上げが、
大きくなって友達との約束の時間に遅れても
「大丈夫だよ」と言える子に育っていくのでしょう・・・
今の曖昧が嫌いなままよりは、
心の広い青年に近づけるのではないでしょうか・・・
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続きまして
ペンネーム
志望動機をきかれて戸惑ったママさんから・・・ 様 より
手記が届いておりますので、ご紹介させていただきます。
『高等部へ・・・』
ウチの次男は、
4月から
O支援学校の高等部に
入学しました。
同じ学校への進学なので
母としても、それ程慌てる必要もなく
学校からの提出書類をそろえました。
でも、
入試
があって
まずびっくり!!
まあ〜でも、
高等部だし・・・
義務教育じゃないから・・・
そして、
親子で
入試の日に
1日お弁当を持って学校に行く
と聞いて
またびっくり!!
(考えてみると
1人で出来ないので
当り前なんですが)
当日は、
ウチの子の場合、
午前中に子供だけで
作業と体力の確認
(テスト??)
がありました。
(子供の能力により違うらしい)
親はその間ずっと待ってました。
お弁当を一緒に食べて、
いよいよ親子で
3グループに分かれて、
1グループ1人ずつ面接です。
そして、
ウチの場合
話せない我が子に代わり
母が答えました。
何だか
自分が高校入試をしている気分になりました。(笑)
そして
当り前のように
志望動機を聞かれて
一瞬パニックになりました。
彼の思い??
親の思い??
彼は
学校行きたいと思ってるかな??
とか
短い間に
いろいろ考えてしまいました。
やっぱり、
進学にあたっては
どの子に対しても
準備が必要なようです。
皆さんの時は
準備を忘れずに・・・!!(笑)
志望動機をきかれて戸惑ったママさんから・・・
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【セミナー・研修会などの案内】
それでは
今後開催予定のセミナー・研修会予定の情報について
お知らせいたします。
○子どもたちの発達について
〜発達障害の基礎知識〜
主催:福井県、福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
日時:6月21日(土)13:30-16:00
場所:福井県立図書館 多目的ホール
講師:友田明美 先生
(福井大学医学部附属病院子どものこころ診療部)
定員:150名
参加費:500円(資料代として)
お問合わせは スクラム福井 まで
0776-22-0370
※詳しくは
スクラム福井HP 研修会のご案内
をごらんください。
○ちち☆ははサポートクラブ
スクラム福井では、
発達障害のお子さんを育てられている親御さんたちの集まりを
定期的に開催いたしております。
日ごろのお子さんの様子や子育ての悩み、
保育所や学校のことなどを語り合う場を提供し、
親御さんの仲間づくりのお手伝いができれば・・・
と思っています。
主催:福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
7月2日(水):福井(県立図書館)
7月3日(木):大野(スクラム奥越事務所)
7月4日(金):敦賀(あいあい)
9月10日(水):福井(県立図書館)
9月11日(木):勝山(すこやか)
9月12日(金):敦賀(あいあい)
11月5日(水):福井(県立図書館)
11月6日(木):大野(スクラム奥越事務所)
11月7日(金):敦賀(あいあい)
平成27年
1月14日(水):福井(県立図書館)
1月15日(木):勝山(すこやか)
1月16日(金):敦賀(あいあい)
3月4日(水):福井(県立図書館)
3月5日(木):大野(スクラム奥越事務所)
3月6日(金):敦賀(あいあい)
各会場とも10:00〜12:00までのお時間となります。
(大野開催時のみ10:00〜16:30の
フリータイム制となっております)
※詳しくは
スクラム福井HP ちち☆ははサポートクラブ
をごらんください。
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発行 福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
お問い合わせ info@scrum-fukui.com
ホームページ http://scrum-fukui.com/
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