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スクラムネット メールマガジン

  • Date: Fri, 2 Jan 2015 18:00:00 +0900 (JST)

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メールマガジン スクラムネット No.32
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【配信元】福井県発達障害児者支援センター スクラム福井 




【もくじ】
1..... リレーエッセイ
福井大学 精神医学領域
学術研究員 藤岡徹 先生 より

2..... 保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント

3..... セミナー・研修会などの案内

4..... その他のお知らせ


◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆


明けましておめでとうございます。
平成27年新春、
みなさまいかがお過ごしでしょうか。


今年の干支は「未」ですね。

動物の「羊」と違い、
「未」の漢字の意味には
「かつてない」とか
「まだ一度もない」といった
意味合いもあるようです。

ぜひ
今年は新しいチャレンジをして、
これまでにない素晴らしい体験を
迎えてみましょう。

新春、
わくわくしますね。


それではメールマガジン スクラムネット、
32回目のリレーエッセイは

福井大学 精神医学領域
学術研究員 藤岡徹 先生 
にお願いします。


◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆


【リレーエッセイ】
福井大学 精神医学領域
学術研究員 藤岡徹


はじめまして。
福井大学精神医学領域
学術研究員の藤岡徹です。

私は信州大学の教育学部で
心理学と特別支援教育を勉強したあと、
筑波大学の大学院で
発達障害(特別支援教育)について学びました。

そして、いろんな縁に導かれて
福井にやってきました。

平谷こども発達クリニックで
2年間勤務して、
現職に至ります。


まだ福井3年目の
福井初心者です。

地名を出されても、
とっさにどこのことか分からないことが多いです…



現在は、
福井大学の子どものこころの診療部や
平谷こども発達クリニックで心理士として、
また
アスペの会(クローバーの会)のスタッフとして
主に発達障害のある子の支援などに携わっています。


今回は、
私が普段どんなことを考えつつ、
診療部やクリニックで
支援や配慮を考えているか、
その中の一つを説明してみたいと思います。

ちなみに、
基本的には通常級に在籍する子を念頭に書いていきます。
しかし、
基本的な考え方は
特別支援学校に在籍する子にも
もちろん当てはまります。


前置きが長くなりましたが、
本題に、、、




『その子やその人が
「こうすればできる!!」という
方法を見つけること』
これを
支援や配慮の基本と考えています。


つまり、
目的を達成するために、
目的の重要な要素は残しつつ、
それを達成できるような方法を考えて実践することです。


突然ですが、
福井から「東京まで行く」にはどうすればよいでしょうか?

「電車と新幹線で行く」というのが一般的でしょうかね。

時間はかかりますが
「長距離バス」なら比較的安価で行けます。

お金はかかりますが
「飛行機」は早く着きますね。

時間と体力は必要ですが
「自転車」や「徒歩」でも行けるでしょう。


どの方法も、
それぞれ長所や短所はありますが、
「東京に行く」という目的は達成できますよね。


このように、
目的までのいろんなルートを考えて
その子や人に
最適なルートを提供することが
支援や配慮だと思っています。
(ちなみに、
この例は大学時代の講義での雑談が基になっています)




もうちょっと具体的な例にしてみましょう。


たとえば、
「自分の思っていることを伝える」ことが目的の場合です。

自閉症スペクトラムのある方の中に、
これがとても苦手な方がいます。

その場合、
「自分で考えて口頭で伝える」というルートを、

「(親御さんや先生の提示した)選択肢の中から選ぶ」というルートや
「紙に書いて伝える」
「絵カードを渡して伝える」というルートに
変更してあげればよいのです。


どのルートでも
「自分の思っていることを伝える」という目的は
達成できていますよね。



「授業中の板書」の場合、
これはちょっと応用編です。

重要な要素は
「内容を後で思い出せるように記録する」ということですよね。


読み書きが苦手な子の場合、
板書に力をそがれて授業内容が頭に入らないという話を結構聞きます。

であれば、
「手書きでノートに書く」というルートではなくて、


「友達のノートをコピーさせてもらう」
「デジカメで黒板を撮る」
というルートでもいいわけなのです。


「内容を後で思い出せるように記録する」という重要な要素は残せます。

そして、
授業中はとにかく
内容を理解することに力を注いでもらえますし、
とても合理的かな、と思います。




それぞれ時間がかかったり、
手間がかかったり、
お金がかかったり、
高価なIT機器を使う場合は
保管をどうするかなどの問題もあります。

デメリットも考慮しつつ、
実現可能なものを選択していきます。



もちろん、
場合によっては
目的自体を変えることも必要だと思っています。

しかし、
その人やその子の特徴をうまく活用したり、
環境を変えたり、
IT機器を使ったりして
“できる方法”はないかなぁ、と考えています。




このようなことを考えながら、
私は支援や配慮を提案しています。
しかし、
こんな風に偉そうに言いつつ、
なかなか上手くいかないことも多いです。




親御さんや本人や関係者の皆さんと一緒に悩み考えながら、
その子やその人に合わせた的確な支援や配慮を提供できるように、
一歩一歩前進していきたいと思っています。



◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆


【保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイント】

続いてお送りするのは
保育士のための事例で考える発達障害児へのワンポイントです。

園でのいろいろな活動のなかで、
保育士さんたちが気がかりになることも多いと思います。
具体的な支援法を身につけるために、
さまざまな事例を学習して取り込んでいくことも大切です。

以下事例を参考に、少しでもお役にたてていただければと思います。




Q:保護者にチックの相談をされました、
どう答えればよいでしょうか。




A:チックは子どもの5〜10人に一人が経験する
ありふれた症状であり、
しばしば一過性です。

しかし、
激しいチックが長年にわたり持続して
生活に支障をきたす場合もまれにあります。



チックには、
運動チックと音声チックがあり、
どちらも、典型的な単純チックと、
それよりも持続時間が長くて
意味があるように見える複雑チックに分けられます。



単純運動チックは最も一般的なチックであり、
その中で瞬きなどの目のチックが最も多いです。

単純音声チックでは、咳払いが最も多いです。




チックは思春期前に発症することが多く、
平均発症年齢は4〜6歳位です。

慢性の経過をとっても
10代前半にチックが最悪期を迎えて、
成人期はじめまでに
消失や軽快に転じる場合が多く、
その頻度は59〜85%とされています。



保護者がチックを心配している場合、
家族に伝えるポイントは、
まず
親の育て方や本人の性格に問題があっておこるものではない
ということです。

チックのみにとらわれず、
長所を含めた本人全体を考えて
対応することが大事です。

チックに伴う困難さにつきあいながら、
本人が挑戦できる目標をたてて努力することや、
ほめてあげることの積み重ねが
本人の自信にもつながり、
親子ともどもチックだけにこだわる生活から
解放される手立てになると思います。



また、音声チックは、
まわりの理解がとても大切になります。
保護者を含む家族も叱責はもちろん、指摘にも気遣いが必要です。

保育園などの他児の理解を得る必要がある場合もあります。

チックが軽症の場合、
環境調整や家族理解、成長に伴い解決していきます。
その一方で重症の場合、
環境調整や家族理解に加え、医療との連携も必要です。

心配なら、
小児科などの医療機関で相談するのがよいと思います。

保護者が、わが子のチックの症状を恥ずかしいこととか、
母親の責任と考えないようにすることが大事です。

気がかりなことを家族だけで抱え込むことのないように、
保育士さんはじめ、
相談機関などの活用を気軽にできるように、
日ごろのコミュニケーションを大切にしながら
すすめていってください。


参考文献:
「精神科治療学」編集委員会編
『発達障害ベストプラクティス-子どもから大人まで-』
星和書店2014年



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【セミナー・研修会などのご案内】

それでは
今後開催予定のセミナー・研修会予定の情報について
お知らせいたします。



○ちち☆ははサポートクラブ
スクラム福井では、
発達障害のお子さんを育てられている親御さんたちの集まりを
定期的に開催いたしております。

日ごろのお子さんの様子や子育ての悩み、
保育所や学校のことなどを語り合う場を提供し、
親御さんの仲間づくりのお手伝いができれば・・・
と思っています。


主催:福井県発達障害児者支援センター スクラム福井

平成27年
1月14日(水):福井(福井市保健センター)
1月15日(木):勝山(すこやか)
1月16日(金):敦賀(あいあいプラザ)
3月4日(水):福井(県立図書館)
3月5日(木):大野(スクラム奥越事務所)
3月6日(金):敦賀(あいあいプラザ)

各会場とも10:00〜12:00までのお時間となります。
(大野開催時のみ10:00〜16:30の
フリータイム制となっております)

※1月14日(水)の福井での会場が変更となりました。
当日は
福井市保健センター(福井市城東4丁目14-30)
での開催となりますので、
ご留意ください。

※詳しくは
スクラム福井HP ちち☆ははサポートクラブ
をごらんください。



〇療育研修会「発達障害児の便利で楽しいiPad活用法」 
主催:福井県こども療育センター
日時:平成27年2月28日(土)10:00〜15:30
会場:福井県立看護専門学校4階 多目的室
講師:高松祟 先生
(NPO法人支援機器普及促進協会(ATDS)理事長)
対象:発達障害児に携わっている保護者および各関係機関の職員
定員:80名
参加費:無料
お問合わせは 福井県こども療育センター
通園指導課 堀田 まで
0776-53-6581(直通)

※詳しくは
スクラム福井HP 他機関の研修会のご案内
をごらんください。



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【その他のお知らせ】



〇〜みんながくつろげる場所〜
やすらぎ・まちなかサテライト のご案内

鯖江市本町に、
誰もが気軽に集える場所
「やすらぎ・まちなかサテライト」を
開設します。

障がいのある方を対象としていますが、
一般の方々、
また、大学生のボランティアも参加しますので、
幅広い年代の方々の交流の場として
使っていただけます。

コーヒーを飲みながら、
みんなで楽しい時間を過ごしましょう。


主催:鯖江市社会福祉課
実施主体:社会福祉法人つつじ会
日時:毎月第4日曜日12:00〜15:30
平成27年 1月25日 2月22日 3月22日
場所:街なか休憩所「らてんぽ」
鯖江市本町2丁目(古町商店街)
対象者:地域生活支援事業サービス受給者証をお持ちの方・一般の方
参加料金:無料
飲み物は一杯50円(菓子付き)
お問合わせは 鯖江市役所社会福祉課 まで
0778-51-8157

※詳しくは
スクラム福井HP 他機関の研修会のご案内
をごらんください。



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発行 福井県発達障害児者支援センター スクラム福井
お問い合わせ info@scrum-fukui.com
ホームページ http://scrum-fukui.com/
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